君が好き~16歳ママの恋~
夏休みの折り返しを意味する、登校日の日がきた。
「はあ……」
朝から、ううん、きっとずっと前から、この日のことを考えると、ため息が出る。
「ままあ?」
「なんでもないよ、夢羽」
夢羽に朝ごはんを食べさせて、制服に着替えた。
「華恋、行きたくないなら、無理して行かなくてもいいのよ?」
お母さんは心配して言ってくれる。
「お母さん、甘やかしちゃダメだって。今日は半日だけでしょ?頑張ってきなさい!」
お姉ちゃんはやっぱり厳しいよね。
「まま、どこにいくの?」
リビングにいたはずの夢羽が部屋に入ってきた。
あー、どうしよー。
「ムーも、いっしょ?」
「ううん、今日は夢羽はおばあちゃんとお留守番」
「いや!」
こうなるんだよね。
一度泣いたら絶対に泣き止まない夢羽なんだもん。
「夢羽」