あたしの正義



「雛ちゃん綺麗」

「いーよ雛ちゃん。」

「やっぱり雛ちゃんはうちの看板だよ。」

「そうね。」



ほら、やっぱり周りも雛を認めてる。
それは努力をしてきた雛を見てきたからかもしれないし、最近の雛の成長を感じてきてるからかもしれない。


最後のシャッターを切った。



「お疲れ。」

「え?終わり?」

「うん。」

「もう終わっちゃったんだ。早い。」



撮影が終わったことに落ち込む雛は相当のめりこんでいたんだろう。
でもそれだけの切り替えができてる雛は完ぺきにモデルだよ。



「雪音今の雛ちゃんの写真見せてよ。」

「……急に話しかけないでよね。」



まだ撮ってよとせがんでくる雛に「次があるから」と言おうとしたときいきなり里香が話しかけてきた。



「もうパソコンにあるから。」

「ありがとう!」



にこにこっと笑った里香。
でもその里香を呼び止めた。



「次里香だから。」

「ええええ!!見てもいいじゃん!!」

「時間押してるからダメ。」

「それは雪音がいけないよねぇ?」

「ごめんって。」




不機嫌になってしまった里香はしょうがなくカメラの前に立った。





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