あたしの正義



「雛ちゃんと話してみてどうだった?」

「………仲良くなりたいって思いました。」

「そうだよねえ。雛ちゃんってモデルとしても完璧だし人柄もいいから。だから余計に燃えるんだよねぇ。」



スタッフと話してる雛さんを見てそう言ってくる。
この人の雛さんを見る目はあたしとは違う。

負けない、そんな気持ちが伝わってくる。


この人はきっと雛さんという存在が何よりも大切でありライバルだと思ってる。

だからこんな目を出来るんだ。


そっか。
負けん気の強さも必要なのか。


まだまだあたしはひよっこだよ。
これから起きる辛い現実をまだ知らない。
でもね、あたしにも少しばかりは夢がある。

だからそれを叶えるためにも、経験をたくさん積んでいかないといけないんだ。



「凄い負けん気ですね。そんなに雛さんに勝ちたいんですか?」

「……なんでそんな風に思うの?」

「なんとなくです。でもあたしからしたら…図々しいかもしれませんがあなたは雛さんへの憧れが強すぎる。だからそれをとりあえず諦めて自分の利点を生かしていったほうがいいかもしれませんよ。」



思ったけどどことなく雛さんを意識して、ちょっと似せてきてるところがあるように見える。




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