あたしの正義
百瀬雛
正直焦っていた。
だってこんなにもこの子が出来る子なんて思ってないよ。
「新しいモデルの紹介よ。」
「どうも。希輝アリスです。よろしくお願いします。」
希輝アリス。
あのときは大したことない。
きっとすぐやめちゃうんだろう。
そんなことさえ思っていたのに。
なのにまさかこんな凄い子なんて。
へらへらとしながらそう自己紹介するアリスさんはやっぱりどうみてもあのときのアリスさんとは思えない。
幻想?いやいや。そんなのあり得ないか。
「みんな仲良くするのよ。」
「はい。」
如月さんがいつになく楽しそう。
それはきっととんでもない人材を手に入れたから。
如月さんが喜ばないはずがない。