あたしの正義



「里香……。」

「ごめん雛ちゃん。やっぱりあたしは行かないや。2人で楽しんできてね。」

「…………うん。」



最後は笑顔を作り、ここを離れたけど……やっぱり怖い。里香はいつからあんな顔になってしまったんだろう。

正直、里香が壊れていきそうで不安が募る。




「あたしもう行くよ。」

「どうぞごゆっくり。」

「アリスさん。なんかね里香はやっぱり行かないって帰っちゃった。」

「え!?」

「だからあたしと2人だけどいいかな?」

「そ、それは勿論いいですけど!って、ごめんなさい!雪音と話しているときにそんなことが起きてるなんて……気付かなくてごめんなさい!」

「俺のせいみたいにいうなよ。」

「な、雪音のせいだからね!」

「2人が仲がいいのはわかったから取り敢えず着替えに行こうよ。ね?」

「は、はい!」

「………それじゃ俺は帰るね。」




あたしの一言で同意してくれたアリスさん。


雪音はちょっと不満な顔をして帰って行ってしまう。
そんな雪音をなぜか呼び止めてしまった。




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