あたしの正義
まさかこんなことになってしまうとは。
で、でもなんのショーなんだろう。
「因みになんのショーなの?」
あたしと同じことを思った雪音はそう彼女に聞いた。
彼女は重い口を開く。
「ピアノのショーです。」
「ピアノ!?」
「私ちなみにピアニストの城ヶ崎ののかといいます。」
「……まじ?俺知ってる。城ヶ崎ののかっていえば幾つものCDを出してる超売れっ子のピアニストだよね?」
「あたしも。城ヶ崎ののかの奏でる音楽、そして歌声は綺麗すぎて取り込まれちゃうってほどだよね。」
「……まじですか。」
ピアニストだとぉぉぉ!?
なんてこった!
そんなお彼方のメガネを!!
どうしよう!まじでどうしよう!
きっとこのショーも前まで計画してきていたよね?
それを楽しみにしていたお客さんもたくさんいたよね?
なのにそんな楽しみを奪う真似をしてしまうなんて。