あたしの正義



また完璧な伴奏。
怖いくらいに理想通り。

やだ。やだやだやだ。

この曲だけは歌われたくない。

スーッと息を吸い込む音。





そして、ソの音から始まる第一声。




分かる。
第一声がわかる。





これはあたしが歌わなきゃダメ。
だってこの曲は……君への思いがたくさん詰まってるのだから。






「ずっとずっと君を見ていた。」





あたしはステージに足を運んだ。







< 61 / 100 >

この作品をシェア

pagetop