あたしの正義
「ののかメガネどうした?」
「あ、わわ割れたの!」
「そう。」
ツーとあたしの頬に触れた。
温かい手。
達也が今ここにいる。
視力の悪い自分を恨んだ。
だってここには会いたくて堪らない達也がいるんだもん。
「久しぶりにメガネしてないののかを見た。なんかガキの時のことを思い出す。」
「懐かしいね。」
「ああ。」
達也とあたしは幼馴染。
この2人の空気。
この感じ。
全てが懐かしい。
あたしは無意識に達也に抱きついていた。
「達也!!会いたくて堪らなかったよ!!」
「ののか!?」
「メールも電話も出なくてごめんね。あたし達也を避けてた。」
達也に会いたくて堪らなかったけど、今の弱虫のあたしを見せたくなくて避けてた。