あたしの正義


でも……やっぱり………会えてよかった。



「達也…あたし…」

「待って。俺から言わせて。」

「え?」



俺から言わせてって?


ギュッとあたしを抱きしめる力が強くなった。
頭をそっと撫でて、そしてあたしの耳元で呟く。




「最後の曲……すげぇ感動した。なんつうか…………心に突き刺さる。あれって俺のこと?」

「………そう…だよ…。」




あの曲は達也のことを思って作ったの。
達也が大好きな気持ちが溢れちゃって、それで作り上げた曲だよ。



「…俺………ののかの事がずっと前から好きだったんだ。今も変わらない。俺はののかの事が好きだ。」

「達也、」

「会いたくて堪らなかった。ちゃんとののかの気持ち、俺に伝わったよ。」

「ッ、」




達也の言葉の一つ一つを宝箱にしまっておきたい。
逃したくない。

達也。達也。達也。


あたしも、あたしも達也の事が大好き。




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