あたしの正義
「これ直してもらったからさ。」
「え!?」
「まっ、いらなかったかもしれないけど。」
渡されたのはあたしの壊れたはずのメガネだった。
それを受け取り、あたしはかけた。
ようやく手に入れた色のついた世界。
そして改めて見えたしっかりとした達也の顔。
カーッと顔を赤らめてしまう。
うっ、やっぱり本物。
しかもかっこよく見えちゃう。
「ゆ、雪音さんああありがとうございます。」
「どういたしまして。」
「雪音っちどこに行ってるかと思ったらメガネ直しに行ってたの?」
「やるときはやる男だね。」
「うるさいな。てかお腹減ったよ。早く食べ行こう。」
「結局なんにも食べてなかったもんね。」
アリスさんに雪音さんに雛さん。
楽しそうに会話をしてる。
あたしはこの3人に助けられた。
この3人がいなければ今日のショーも成功しなかったし、こうやって達也にも会えなかった。
なんてお礼をすればいいのか。