あたしの正義



パーマのかかった黒い髪に二重幅がくっきりの瞳。
笑うと八重歯が見える。
動物に例えるとまさに犬。

忠犬みたいな彼の名前は轟御門。
あたしの元彼だ。

御門の職業は美容師。
今は有名店のスタイリストで活躍してる。



で、別れても尚、御門はよくあたしの部屋に来てはこうやって図々しくあたしを待っている。




「で、何の用でここに来たの?」

「そんなの決まってるじゃん。アリちゃんに会いたかったからだよ。」

「なんであたしに会いたいの。」

「好きだからに決まってるじゃん。」

「…………そうゆうことを当たり前に言わないでよ。」

「なんで?」




御門はまだあたしのことが好きだ。
ここまで一途なのもレアだと思う。

御門とあたしは高校の時に出会い、そして付き合った。




< 85 / 100 >

この作品をシェア

pagetop