あたしの正義


百瀬雛


今日の撮影のためにあたしはメイク室に来た。
そして見覚えのない人がいるのに気づく。


「あれ?新しい人?」

「あっ、どうも!俺は轟御門っす!今日からaianaの専属ヘアリストになりました!」

「御門くんだね。あたしは雛。よろしくね。」




明るくて人が良さそうなのが第一印象。
御門くんの笑顔には棘がないみたい。
なんかあったかくなる笑顔。




「知ってますよ!雛さんの髪型と同じにしてくださいって言ってくるお客さん沢山いますもん!雛さんってやっぱり生で見るとめちゃめちゃ可愛いですね!」

「そんなことない。あたしよりも可愛いひとはたくさんいるから。」

「ま、そうですよね!あははははは!」

「下手な嘘つかなくて好感度上がったよ。」

「ありがとうっす!」



にこにこにこっと終始笑顔の御門くん。
こんな明るい人に出会ったのは久しぶり。



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