誠の名の旗の元に~オレっ子少女の時渡り~
ぼそっと発言した言葉に土方も共感した

土「あぁ、俺もそれしか知らねぇ。だいたいそんなもんだけで女のお前を江戸までの長旅に連れてけるわけねぇだろうが」

まだこっちに来てから冬を越していないためどの程度寒いのか何て誠には全く予想がつかないが、平成にいた頃と同じだと考えても袢纏なんかじゃ寒さをしのげるわけがない
だとしたらどうするべきだろうか……

土「ひと月だ」

誠と同じように考え込んでいた難しい顔をしたままの土方が口を開いた

土「一月後に城に向かうそれまでに支度を整えろ」

誠「一か月か……一か月でどこまで隊士たちを鍛えられるかな?」

頬杖をついて投げかけた言葉に帰ってきた言葉は"さぁな"という何ともそっけない一言だった
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