『“せんせい”のくせに。』
「ねえ、なんで電話してきたの?」
『ん?こうしたかったから。』
「っちょ、」
するり、と背中に入ってきた冷たい手に身体がぴくりと反応する。
『嘘だよ、冗談。』
「…したかったのに。」
ははっと笑う圭太の言葉に、無意識にそんなことを口走ってしまって。
“女の子のくせに”
何てことを考えてるんだ、と恥ずかしい気持ちになってしまった。
ここはやっぱり、「やだ、もう」
とか言うべきだったよね、絶対。