『“せんせい”のくせに。』


「雪平さん、雪平 美鈴さーん。
2番の診察室にどうぞー。」


看護師さんに呼ばれて、
イスから立ち上がった…はずが


「(うわ、)」


ぐら、と頭が揺れたかと思うと
次の瞬間には冷たい床に、
頰がくっついていた。


「雪平さん!聞こえますか?」


トントン、と肩を揺さぶられるけれど
身体中が重くて上手く返事できない。
< 84 / 119 >

この作品をシェア

pagetop