『“せんせい”のくせに。』

ーーPM2:20


まぶたを開ければ、真っ白な天井が
目に入ってきて。


「ここ…」


鼻をツンとくすぐる消毒液のにおいと
硬いまくらに、腕から伸びる点滴。

そうだ、わたし倒れたんだっけ?


『あ、起きた?』


その声に横を向けば、
白衣姿の圭太がいて。


「あれ…?何で圭太がいるの…」

『ん?美鈴が倒れたんならそばにいなくちゃだめだろ。』


そう、少し疲れたような顔で微笑む。

仕事で疲れてるのに、
また迷惑かけちゃったな。
< 86 / 119 >

この作品をシェア

pagetop