きみへの想いを、エールにのせて

と言っても……。


「ちょっと、無理なんじゃない?」


お手製のビラを作って、朝校門で配ってみたものの、ひとりとして興味を示した人はいない。

結城君は入ると仮定して……あと3人は必要なのに。


「3人ならなんとかなると思ったのに」

「あのさ、ここは超進学校なの。皆そういうこと辞めて、勉強してきた人がほとんどなんだから」


泉の言うことには一理ある。
あの受験勉強、スポーツをやりながらなんて、絶対に無理だと思った。

元々賢い、結城君みたいな人は除いて。


「はぁー」


泉がどれだけ手を貸してくれても、入部希望者は一向に集まらなかった。


「榎本、部員集まったか?」

「いえ」


担任が聞いてくれたものの、まったく進展なし。


「体育科の先生が顧問やってもいいって言ってたぞ」

「ホントですか!」
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