きみへの想いを、エールにのせて
それから理佐と泉は、水泳部創立対策会議なるものを開いてくれた。
といっても、ただの女子会、近況報告会だけど。
「集まらないんだ、やっぱり」
「うん。まったく手ごたえなし」
私がそう答えると、理佐は小さくうなずいた。
理佐の高校には水泳部もあり、部員も多数いるらしい。
「南だもんね。皆、勉強してるよね」
理佐の溜息に泉が反応する。
「うん。私も中間テストの合計点、平均くらいだったもん」
「泉が?」
泉は中学では学年でも上位の方だったから、理佐が驚くのも無理はない。
「それじゃ、茜は?」
「そこ、聞いちゃうの?」
私は……なんとか赤点補習はまぬがれているものの、決して良い成績とは言えない。
「そんなこと言って。水泳部作ってる場合?」
「だから、勉強もちゃんとしてるよ」
赤点続出では、きっと水泳部なんてやめろと言われてしまうから、これでも必死。