きみへの想いを、エールにのせて
そりゃあ、いくつもの試合を経験している彼なら、試合で会う選手仲間もいるだろう。
でも、競泳をバリバリやりながら、南高校に進学している人なんてあまりいないと思う。
「了解、だって」
すぐに返事が来たようだ。
「雄介君、ホントいい子だね。理佐にもったいない」
泉がそう口にすると……。
「失礼ね。で、泉はどうなのよ?」
と今度は泉の恋愛話。
泉の好きな人は、雄介君と同じ高校にいる。
「そっちも雄介に頼む?」
「いいから。実はライン交換してるんだ」
「えっ!」
理佐と私の声が重なった。
「だって、茜見てたら私もドキドキしたくなって。この間駅で久しぶりに会ったから声かけたら、あっちから」
「ちょっと、なによそれ!」
理佐はそう言いながらもニコニコ顔。