きみへの想いを、エールにのせて

「あはは。頑張っちゃった」


受験前の三ヶ月は、自分でも褒めてあげたいほどの集中力を発揮した。
それができたのも、結城君と同じ高校に入りたいという強い希望があったから。


「恋は盲目ってやつね」

「しーっ」


泉が大きな声をあげるから、慌てて制した。

そう。私は結城君のことが好き。


彼も同じ中学出身。

背は私より15センチは高く、175センチをもう超えていて、まだまだ伸びている。
顎はシャープで、眉はキリリと上がっていて男らしい。
目は二重で黒目が大きく、鼻筋は通っている。

15歳にしてこの美形。
モテない方がおかしい。


しかも、彼はずっと水泳をしていて、スタイル抜群。

体育の時に水着姿を他のクラスの女子がのぞきに行くのが問題になるくらいだった。

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