きみへの想いを、エールにのせて

「お前が離れていったのは、俺に魅力がなかったからだ。結城はとんだとばっちりを受けたって訳」


そして私を見つめる。


「それを茜が教えてくれた」

「卓君……」

「真夜、お前も俺と一緒。送ってやれないけど、気をつけて帰れ」


それは、もうここから去れということ?

すると真夜さんは唇を噛みしめ私をにらんだ後、クラブを出ていった。


「それじゃ、行ってくる」

「うん」


心臓が飛び出しそうなほど、激しく暴れだす。

でも、結果がどう転ぼうとも、ふたりがそれを望んでいるのなら、私は見届けなくてはならない。


結城君はすでにプールにいた。
そして、ガラス越しに私を見つけた彼は、私をじっと見つめると、プールに入った。


それからすぐに小栗君と脇田君までやってきて驚いた。
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