きみへの想いを、エールにのせて
てっきり龍平をするのだとばかり思ったら、私の手を引く彼らは、軽々と私を宙に舞わせた。
「キャー」
こんなこと初めてだから、ちょっと怖い。
しかも、こんなに大騒ぎしているのは私たちだけで、付近の人の視線が集まってしまった。
やっと下ろしてもらうと、感動で胸がバクバクと震えている。
「茜のお手柄だ」
「なに言ってるの? 皆のだよ?」
龍平がそんなことを言うから反論すると……「茜がいなければ、こんな最高のチームはできなかったよ」と囁かれ、さらに涙腺が崩壊した。
それから皆は、もらったばかりのメダルを私の首に次々と掛けてくれる。
「重いよ」
合計5つのメダルは、私には重すぎるほどの価値がある。
「まだまだこれからいっぱい掛けてやるからな」