きみへの想いを、エールにのせて
エピローグ
そして――。
いよいよインターハイ。
日本各地で行われるけれど、今年はたまたま東京で行われた。
だから、泉や理佐、そして雄介君も見に来てくれた。
「ホントにやるとはな」
雄介君は残念ながら県大会で終わってしまった。
「あれ、雄介、信じてなかったの?」
「いや、そういう訳じゃ……」
理佐に突っこまれてタジタジの彼は、すっかり尻に敷かれているように見える。
「泉の彼氏は、来ないの?」
あれから泉も例の彼とうまくいき、付き合っている。
「うん。だって熱が違うもん。ここに来たらヤケドする」
「ホントね」
理佐はケラケラ笑う。
「茜。円陣組むぞ」
「はい」
龍平に呼ばれた私は、水泳部の輪に入った。
「今年は目一杯楽しむ。来年は表彰台だ」
「了解」
龍平のひと言に卓君が反応する。