きみへの想いを、エールにのせて

心はひとつ。
目指す場所も、ひとつ。

龍平が手をだすと、皆の手が次々と重なる。


「南高校水泳部、いくぞ!」

「おー!」


私たちの戦いは、まだ始まったばかり。


これから、苦しい練習も、辛い挫折も待っているかもしれない。

それでも苦楽を共にしてきた仲間と一緒なら、きっと乗り越えられる。


「行ってくるな、茜」

「頑張れ」


皆の前だというのに私を一瞬抱きしめた龍平は「パワーいただき」とお茶目に笑う。


「あ、俺も」

「香川はダメだ」

「ケチだな、お前」


皆の笑顔は、私の宝物。


「いってらっしゃい」


4人の戦士が教えてくれた。

世界は変わる。もっと変わる。
素敵な仲間が、一緒なら。


【END】
< 372 / 374 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop