秘密のカレはV(ヴィジュアル)系
*
「かおり…どうかしたの?」
「なんで?」
「だって…なんか機嫌悪いじゃない。」
「そんなことないよ。」
ほろ酔い加減の瑠威が、潤んだ瞳で私をみつめる。
「ねぇ、かおり…本当にメジャーデビューの話が来たら…」
「それは来てから考える。」
瑠威が話しかけた言葉を、冷たく打ち切った。
瑠威の馬鹿…無神経…
本当に何もわかっていない…
メジャーデビューが決まったら、別れることになるのに…
最初から分かっていたことだとはいえ、その日の事を考えると胸が張り裂けそうになる。
そんな苦しい胸の内を、瑠威は少しも気付いていない。
本当に愛してた…
15も年下の男性に、こんなにのめりこむとは思ってもいなかった。
辛い恋愛になることも、結ばれないこともわかってて、それでも付き合っていたのはただただ未練が断ち切れなかったから。
深みにはまればはまるほど、別れが辛くなることもわかってた。
なのに、私は瑠威から離れることが出来なかった。
大人としてのけじめがつけられなかった…
でも、もう逃げることは出来ない。
考えなきゃ…
これからのことを…
望結のこともあるし、ちょうど潮時だったんだ。
具体的に考えよう…これからのことを…
「かおり…どうかしたの?」
「なんで?」
「だって…なんか機嫌悪いじゃない。」
「そんなことないよ。」
ほろ酔い加減の瑠威が、潤んだ瞳で私をみつめる。
「ねぇ、かおり…本当にメジャーデビューの話が来たら…」
「それは来てから考える。」
瑠威が話しかけた言葉を、冷たく打ち切った。
瑠威の馬鹿…無神経…
本当に何もわかっていない…
メジャーデビューが決まったら、別れることになるのに…
最初から分かっていたことだとはいえ、その日の事を考えると胸が張り裂けそうになる。
そんな苦しい胸の内を、瑠威は少しも気付いていない。
本当に愛してた…
15も年下の男性に、こんなにのめりこむとは思ってもいなかった。
辛い恋愛になることも、結ばれないこともわかってて、それでも付き合っていたのはただただ未練が断ち切れなかったから。
深みにはまればはまるほど、別れが辛くなることもわかってた。
なのに、私は瑠威から離れることが出来なかった。
大人としてのけじめがつけられなかった…
でも、もう逃げることは出来ない。
考えなきゃ…
これからのことを…
望結のこともあるし、ちょうど潮時だったんだ。
具体的に考えよう…これからのことを…