秘密のカレはV(ヴィジュアル)系
*
「……どう思った?」
「微妙だな…」
ミーティングの帰り、俺達はまたいつもの店に向かった。
「なんで俺達があんなチャラいバンドにならなきゃなんないんだよ。」
ケインが憤る。
「だよなぁ…まるでアイドルバンドみたいなことをやらされるのはごめんだな。」
クロウはそう言って、たばこの煙をくゆらせた。
「でも、芸能界ってそういうもんらしいよ。
ほら、タータンズだって、本当はもっとゴリゴリのバンドだったらしいけど、ああいう可愛い路線にされてさ。
デビュー当時はそれがすっごくいやだったらしいんだ。
でも、今じゃ、思いっきり好きなことやってるじゃないか。
結局、売れたら何でも好きなこと出来るんだよ。」
小西がいつになく熱く語る。
「……売れたら……な。」
「売れなかったら、髪切っておしゃれな服着せられて、やりたくもない曲やらされて終わりだぜ。」
「またそんなことを言う…」
小西は、困ったような顔で苦笑した。
「小西…それより、おまえ、本当に今の会社やめるつもりなのか?」
「うん、そのつもりだよ。
事務所が決まったら、僕はそこに就職して、今まで通りみんなのマネージメントをしたい。」
「でも、言ってたじゃないか。
事務所に入れたにしても、マネージメントはまず難しいって。
良くても付き人みたいなことからやらされるだろうって。」
「……どう思った?」
「微妙だな…」
ミーティングの帰り、俺達はまたいつもの店に向かった。
「なんで俺達があんなチャラいバンドにならなきゃなんないんだよ。」
ケインが憤る。
「だよなぁ…まるでアイドルバンドみたいなことをやらされるのはごめんだな。」
クロウはそう言って、たばこの煙をくゆらせた。
「でも、芸能界ってそういうもんらしいよ。
ほら、タータンズだって、本当はもっとゴリゴリのバンドだったらしいけど、ああいう可愛い路線にされてさ。
デビュー当時はそれがすっごくいやだったらしいんだ。
でも、今じゃ、思いっきり好きなことやってるじゃないか。
結局、売れたら何でも好きなこと出来るんだよ。」
小西がいつになく熱く語る。
「……売れたら……な。」
「売れなかったら、髪切っておしゃれな服着せられて、やりたくもない曲やらされて終わりだぜ。」
「またそんなことを言う…」
小西は、困ったような顔で苦笑した。
「小西…それより、おまえ、本当に今の会社やめるつもりなのか?」
「うん、そのつもりだよ。
事務所が決まったら、僕はそこに就職して、今まで通りみんなのマネージメントをしたい。」
「でも、言ってたじゃないか。
事務所に入れたにしても、マネージメントはまず難しいって。
良くても付き人みたいなことからやらされるだろうって。」