秘密のカレはV(ヴィジュアル)系
ママの想い
*
「ママ……」
瑠威を見送って、ママがリビングに戻って来た。
「あの……質問して良い?」
ママは困ったような顔をして私の前に座ると、ほんの小さくだけ頷いた。
「えっと……その……」
いざ話そうと思っても、なかなか言葉が出て来ない。
「わかってる…昨日のことでしょ?」
「うん…
瑠威と別れるって…本当なの?」
ママは、それに対して、なんとも答えなかった。
「望結…話を聞いてくれる?」
「え?う、うん…」
「……実はね……」
それは思いがけない話だった。
ママは瑠威のメジャーデビューが決まったら別れることを最初から決めてたという。
それは、瑠威を無駄なスキャンダルに巻き込まないため。
メジャーデビューの邪魔にならないため…
そのために、あの男性を利用したんだとママは話した。
すべてが私には信じられないような話だった。
「ママ…それほどまでに瑠威のことを…」
ママが可哀想で仕方なかった。
ただ、瑠威より年上だというだけで…私みたいな子供がいるってことで、そんなにも引け目を感じてたなんて…
「決心したつもりだったのに…
どうしても嘘が吐き通せなかった。
瑠威にあんなことをさせてしまったことが、申し訳なくてつい…」
ママはそう言って、溢れだした涙を指で拭った。
「ママ……」
瑠威を見送って、ママがリビングに戻って来た。
「あの……質問して良い?」
ママは困ったような顔をして私の前に座ると、ほんの小さくだけ頷いた。
「えっと……その……」
いざ話そうと思っても、なかなか言葉が出て来ない。
「わかってる…昨日のことでしょ?」
「うん…
瑠威と別れるって…本当なの?」
ママは、それに対して、なんとも答えなかった。
「望結…話を聞いてくれる?」
「え?う、うん…」
「……実はね……」
それは思いがけない話だった。
ママは瑠威のメジャーデビューが決まったら別れることを最初から決めてたという。
それは、瑠威を無駄なスキャンダルに巻き込まないため。
メジャーデビューの邪魔にならないため…
そのために、あの男性を利用したんだとママは話した。
すべてが私には信じられないような話だった。
「ママ…それほどまでに瑠威のことを…」
ママが可哀想で仕方なかった。
ただ、瑠威より年上だというだけで…私みたいな子供がいるってことで、そんなにも引け目を感じてたなんて…
「決心したつもりだったのに…
どうしても嘘が吐き通せなかった。
瑠威にあんなことをさせてしまったことが、申し訳なくてつい…」
ママはそう言って、溢れだした涙を指で拭った。