秘密のカレはV(ヴィジュアル)系
*
「困ったなぁ…どうしよう?」
次の日、またレコード会社との話し合いが入った。
レコード会社としては早く契約を決めたいらしいのだけど、それでも、バンドのプロデュースは会社側でやりたいという意向は相変わらず強く、そこの部分は譲るつもりはなさそうだった。
「みんな、何を迷ってるのさ。
これは大きなチャンスだよ。
もし、逃したら、次はないかもしれない。
まずはそのチャンスに飛びつくべきだよ!」
小西が熱く語る。
「でも、会社側の好きなように染められるんじゃ、シュバルツとしてデビューする意味はないじゃないか。」
ケインがどこか不貞腐れたようにそう言った。
「だから…そんなの最初だけだよ。
デビュー当時はきっといろんな制約がつくだろうけど、しばらくしたらそれほどきつくないと思うし、デビューさえしてしまえばあとはこっちのもんじゃないか。」
「俺はいやだな。
そりゃあ、メジャーデビューは俺の夢だったけど、でもそれはシュバルツとしてのデビューだ。
アイドルだかなんだかよくわからないバンドに作り替えられてまで、デビューしたいとは思わない。」
「だよなぁ…」
ケインとクロウが頷き合う。
「困ったなぁ…どうしよう?」
次の日、またレコード会社との話し合いが入った。
レコード会社としては早く契約を決めたいらしいのだけど、それでも、バンドのプロデュースは会社側でやりたいという意向は相変わらず強く、そこの部分は譲るつもりはなさそうだった。
「みんな、何を迷ってるのさ。
これは大きなチャンスだよ。
もし、逃したら、次はないかもしれない。
まずはそのチャンスに飛びつくべきだよ!」
小西が熱く語る。
「でも、会社側の好きなように染められるんじゃ、シュバルツとしてデビューする意味はないじゃないか。」
ケインがどこか不貞腐れたようにそう言った。
「だから…そんなの最初だけだよ。
デビュー当時はきっといろんな制約がつくだろうけど、しばらくしたらそれほどきつくないと思うし、デビューさえしてしまえばあとはこっちのもんじゃないか。」
「俺はいやだな。
そりゃあ、メジャーデビューは俺の夢だったけど、でもそれはシュバルツとしてのデビューだ。
アイドルだかなんだかよくわからないバンドに作り替えられてまで、デビューしたいとは思わない。」
「だよなぁ…」
ケインとクロウが頷き合う。