秘密のカレはV(ヴィジュアル)系
「わ!瑠威も写ってる!」

横からのぞいたさゆみが、大きな声を上げた。



「ハルさん、私もこの画像ほしいです~」

「うん、いいよ。」

さゆみも同じ画像をもらい、それを見てとても嬉しそうにしていた。
そこに写ってるのは、いかにもヴィジュアル系って感じのポーズをキメた瑠威とオルガさん。
本人達はふざけてるのか、瑠威もオルガさんも楽しそうな笑顔を浮かべてる。



「ねぇ、ハルさん…あ、あたしも瑠威と撮ってもらえるかな?」

「もちろんだよ。」

「ま、マジですか…!?」

さゆみは無茶苦茶盛り上がってる。
そういえば、もうずいぶん時間が経ったと思うけど、一体、いつ出てくるんだろう…



そんなことを考えてたら、一台の車が停まって、楽器の搬入が始まった。



「もうすぐ出てくるよ。」

「えっ!ほ、本当ですか!?」

まずい…!
かなりまずい…
どうしよう、みつかったら…



「あ、かおりさんだ…」

キラさんがそうつぶやいたのと同時に、私は駆け出した。



「ト、トイレに行って来ます!」

そう言い残して…


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