秘密のカレはV(ヴィジュアル)系
「もうっ!だめだよ、そんなことじゃ!
キラさんが言ってたんだけど…キラさんとハルさんはすごく仲良くて親友だけど、瑠威のことは本気で戦うって決めてるらしいよ。
たとえ、どっちかが瑠威の彼女になるようなことがあっても恨みっこなしなんだって。」

「え……彼女って……瑠威って、彼女いないの??」

「そうなんだよ!
信じられない話だけど、瑠威は今特定の女の子がいないんだって!!」

さゆみは瞳を輝かせてそう言った。



「そ、そうなんだ……」

「あ…オルガさんにはいるみたいなんだけど…
でも、こういう世界は戦国時代と同じようなもので、彼女がいたって取ったりすることはいくらでもあるらしいから、気を落としちゃだめだよ!」

「え……」

気を落とすも何も、私は最初からそんなこと望んじゃいないんだってば。



「あたしもキラさんやハルさんのことは好きだし、恩義も感じてるし、これからも仲良くしたいと思ってるけど、瑠威のことだけはやっぱり別だよ。
あたしだって、本気で瑠威のこと好きなんだし、本気で頑張るよ!!」

熱い…熱いよ、さゆみ…
どうしちゃったのよ、あんた、そんなキャラじゃなかったはずだけど…
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