秘密のカレはV(ヴィジュアル)系
気まずい沈黙…



今日のママはやっぱり変だ。
ごはんを食べて、その後二人でリビングでテレビを見てた。
いつもなら自然と弾む会話が今日はちっとも弾まない。
少ししゃべっては途切れ…また少ししゃべっては途切れて…



聞いた方が良いんだろうか?瑠威とのことを…
それとも、眠いとか何とか言って部屋に戻ろうか…
どうせ、瑠威はまだ当分帰って来ないだろうからママも退屈だろうし、一緒にいた方が良いかな?って思ったんだけど、こんな状況じゃちょっと辛い。



「えっと……」


私が口を開こうとした時に、玄関のチャイムが鳴った。



「誰だろ?こんな時間に…あ、いいよ。
私が見て来る。」

立とうとしたママを制して、私が玄関に向かった。



「どなたですか?」

「俺…」

「る…瑠威?」

聞きなれた声に、慌てて鍵を開けた。



「どうしたの?こんな早くに…」

さっき言った言葉とは矛盾してるけど…
確かに今は夜更けだけど、かといって瑠威が帰って来るような時間じゃないから。



「だって、かおりが具合悪いっていうから…」

「え?ママが…?」

そりゃあ確かに元気はなかったけど…
ママ、体調が悪かったの??


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