秘密のカレはV(ヴィジュアル)系
「かおり、大丈夫なのか?」
瑠威はママの隣に座り、大きな手でおでこを触った。
「熱なんてないってば。
どうしたのよ、瑠威…こんな早くに…」
「今も望結に同じこと聞かれたよ。
かおりが体調悪いっていうから、気になって抜けて来たんじゃないか。」
「もう…
たいしたことないって言ったでしょ?
ちょっと、ふらふらしただけだから…」
「ママ…具合悪かったの?」
「望結までそんな顔する~…
本当にたいしたことないの。
帰って来たらすぐましになったし。」
ママはそう言って笑ったけど、確かに今日のママはおかしかった。
体調が悪いなら言ってくれれば良かったのに…
「今夜は早めに寝た方が良い。」
「大丈夫だってば…」
「ママ、そうした方が良いよ。」
「……はいはい、わかりました。」
私と瑠威にせっつかれて、ママは開き直ったようにそう言って、部屋に向かっていった。
瑠威もそのあとに続く…
良いとこあるよね…
ママのことが心配で、打ち上げを早めに切り上げて帰って来るなんて…
そう…瑠威は、ママのことを心底愛してるんだよね。
きっと、その気持ちに嘘はない。
だけど、悲しいかな…人の気持ちって移ろいやすいものだから…
瑠威の気持ちが永遠だったら良いのにな…
そうだったら、私も瑠威とママとのことを応援出来るかもしれない。
パパになる人が私とたった五つしか違わなくても、ヴィジュアル系でも、認めてあげられるかもしれない。
(だけど、永遠なんてものはないから…)
瑠威はママの隣に座り、大きな手でおでこを触った。
「熱なんてないってば。
どうしたのよ、瑠威…こんな早くに…」
「今も望結に同じこと聞かれたよ。
かおりが体調悪いっていうから、気になって抜けて来たんじゃないか。」
「もう…
たいしたことないって言ったでしょ?
ちょっと、ふらふらしただけだから…」
「ママ…具合悪かったの?」
「望結までそんな顔する~…
本当にたいしたことないの。
帰って来たらすぐましになったし。」
ママはそう言って笑ったけど、確かに今日のママはおかしかった。
体調が悪いなら言ってくれれば良かったのに…
「今夜は早めに寝た方が良い。」
「大丈夫だってば…」
「ママ、そうした方が良いよ。」
「……はいはい、わかりました。」
私と瑠威にせっつかれて、ママは開き直ったようにそう言って、部屋に向かっていった。
瑠威もそのあとに続く…
良いとこあるよね…
ママのことが心配で、打ち上げを早めに切り上げて帰って来るなんて…
そう…瑠威は、ママのことを心底愛してるんだよね。
きっと、その気持ちに嘘はない。
だけど、悲しいかな…人の気持ちって移ろいやすいものだから…
瑠威の気持ちが永遠だったら良いのにな…
そうだったら、私も瑠威とママとのことを応援出来るかもしれない。
パパになる人が私とたった五つしか違わなくても、ヴィジュアル系でも、認めてあげられるかもしれない。
(だけど、永遠なんてものはないから…)