恋は天使の寝息のあとに
きゃっ、きゃっ、っと
心地よい笑い声が辺りに響いて、ゆっくりと目を開けると、恭弥が心菜を抱きかかえていた。
鋭い日差しが窓から漏れている。今、何時だろう。
私の身体はいつの間にかベッドの上に寝かされていた。
眠れないなんて言いながら、運ばれたことに気づきもしないくらい熟睡していたようだ。
「目ぇ覚めた?」
頭を上げた私に気がついた恭弥が、ニッと口の端を跳ね上げる。
結局眠ってしまったけれど、昨日の彼の言葉は無かったことになっていないだろうか、そんなことを不安に思いながら彼の顔を見上げる。
「ごめん、寝坊して」
「まだ、寝坊ってほどの時間じゃねぇよ」
彼が柔らかく微笑んで、その笑顔がいつもよりも優しい気がしたから、昨日の出来事が幻じゃなかったことを実感できた。
恭弥の家にはまともに食べられるものがなかったから、彼がひとっ走り片道一分のコンビニへ行って朝食を買ってきてくれた。
簡単な朝ごはんを食べて、一休み。
久しぶりに三人の穏やかな時が流れる。
昼に近づいた頃、恭弥が切り出した。
「じゃ、そろそろ行くか。ケリつけに」
まるで、ちょっくら買い物にでも出かけるかっていうような、軽い口調。
うん、と私も軽く頷く。
不安になんかなりたくなかったから、なるべく深く考えないようにした。
大丈夫。今度こそちゃんと自分で幕を引ける。
それに今なら、恭弥もいてくれる。
私たち三人は出かける準備をして、家を出た。
心地よい笑い声が辺りに響いて、ゆっくりと目を開けると、恭弥が心菜を抱きかかえていた。
鋭い日差しが窓から漏れている。今、何時だろう。
私の身体はいつの間にかベッドの上に寝かされていた。
眠れないなんて言いながら、運ばれたことに気づきもしないくらい熟睡していたようだ。
「目ぇ覚めた?」
頭を上げた私に気がついた恭弥が、ニッと口の端を跳ね上げる。
結局眠ってしまったけれど、昨日の彼の言葉は無かったことになっていないだろうか、そんなことを不安に思いながら彼の顔を見上げる。
「ごめん、寝坊して」
「まだ、寝坊ってほどの時間じゃねぇよ」
彼が柔らかく微笑んで、その笑顔がいつもよりも優しい気がしたから、昨日の出来事が幻じゃなかったことを実感できた。
恭弥の家にはまともに食べられるものがなかったから、彼がひとっ走り片道一分のコンビニへ行って朝食を買ってきてくれた。
簡単な朝ごはんを食べて、一休み。
久しぶりに三人の穏やかな時が流れる。
昼に近づいた頃、恭弥が切り出した。
「じゃ、そろそろ行くか。ケリつけに」
まるで、ちょっくら買い物にでも出かけるかっていうような、軽い口調。
うん、と私も軽く頷く。
不安になんかなりたくなかったから、なるべく深く考えないようにした。
大丈夫。今度こそちゃんと自分で幕を引ける。
それに今なら、恭弥もいてくれる。
私たち三人は出かける準備をして、家を出た。