消えた帽子の行方

でももし仮にそうだとしても


どうして私がここに？




『なあ』


『はい』


『このままじゃ迷宮入りだからさ、何があったかゆっくりでいいから教えてくれないか』



最後には無理にとは言わないが…と付け足して吉井さんは言った




私も真実を知りたい



『大丈夫です』


『実は…』



私は八重岬から飛び下りたこと


そうなった経緯を話した