突然来た同居人。
「芽依、おはよ。」
「あ、紗希おはよ。
啓介くんもおはよ。」
紗希と啓介くんが仲良くあたしに近づいてきた。
「おう、はよ。秋月。
大変だな、この状況。」
「うん……。」
あたしと啓介くんが話していると
「啓介!
彼女いんだから秋月さんと話してんなよ!」
なんて声まで聞こえてきた。
「はぁ?なんだそれ。
別にいいだろ。」
………こういう啓介くん始めてみたかも。
いつも優しいから。
「秋月さんは俺らのアイドルなのに。」
………なにそれ…。
学校までたった10分なのに、今日はその10分がとても長く感じた。
耐えられなくなったあたしは碧の手を離して紗希の腕をつかんだ。
「紗希、いこ。」
あたしはそれだけいってその場を離れた。
「お前らのせいで芽依行っちゃったじゃん!」
なんて碧の声が聞こえたけど………無視。
男子が苦手なあたしには苦痛だった。