突然来た同居人。




「ねぇ、秋月さんってなんで神波と付き合ってんの?」



松尾くんが突然話しかけてきた。



「神波って不真面目じゃん。


校則破りな髪色だし。


秋月さんと釣り合ってなくない?」



………なんでそんなこと、あなたに言われなきゃいけないの。



「秋月さんならもっといい人いると思うけどな。」



なにその"あなたのことを思っていってる"みたいな言い方。



「ねぇ、聞いてる?」



「………あたし、男子苦手なの。


話しかけないで。」



あたしは松尾くんの顔を見ることもなく言った。



「え、でも神波も男じゃん。


話せてるじゃん。」



………話しかけないでっていってんのに。



「ねぇ、無視?」




「話しかけないで。


松尾くんには関係ないでしょ。」



あたしが強く言うと



「うわ、こわー。


秋月さん、ひどくない?


神波くんと付き合ってるからって調子乗んないでよ。」



と1組の女の子が話に入ってきた。



「別に調子乗ってないし。


話しかけないでっていってんのに、それを無視してくる方が悪いでしょ。



人の気持ちも考えないで。」



「松尾くんかわいそー。


神波くんも趣味悪いね。」



「………碧のこと悪く言わないで。


あなたに何がわかるの。」




あーもうなんなの。


これなら碧とサボればよかったかも。




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