突然来た同居人。
それからあたしたちは初めての甘い時間を過ごした。
………思ったより疲れた。
でもすんごーく幸せ。
……ん?
「あれ、これ……」
いつの間にか右手の薬指に指輪がついていた。
「プレゼント。
おそろい~。
あとで俺にもつけて。」
「ほんと!?
いつつけたか全然わからなかった……。」
「芽依必死だったからな。」
「嬉しい…。
ありがと!大事にする。
碧にもつける!貸して?」
「ん。」
あたしは碧から指輪を受け取り、あたしと同じ指に通した。
「ふふ、お揃いだ~。
はじめてだね。」
「そうだな。
最初はネックレスとかにしようかと思ったけど。
指輪の方が俺のって見せつけられるかなって。」
「うん、指輪の方が嬉しいかも。
本当にありがと。
あたしからもあるよ!」
布団で体を隠しながらベッドの下のプレゼントを取った。
「はい、どーぞ。」
「さんきゅ。
開けていい?」
「うん、もちろん。」
碧はさっそく包みを開けた。
「あ、ピアス。
俺いつもつけてるもんな。」
「うん、名前入り。
裏にあるよ。」
小さなわっかのピアスだけど、
裏側に"a←m"と彫ってもらった。
「………ほんとだ…。
さんきゅ、大事にする。
俺右はひとつしか開いてないから右は常にこれにしとくわ。」
「うん、ありがと。」