突然来た同居人。
「すごい人だね。」
「まあな。
ちゃんと掴まってろよ?」
「うん!」
こういう人混みを全く嫌がらない碧が好き。
人が多いだけでつまらなくなる人は嫌だから。
参拝列に並んでるときも碧はたくさん話してくれた。
こういうとこ、本当好き。
遊園地のときもおもったけど。
「あのさ、編入試験その髪色で行くの?」
「んー、どうすっかなー。
暗くするかなー。
なんかさ、けっこう自由みたいなんだよね、校則。
私服OKだからみんななんちゃって制服らしいし。
そしたら東高の制服まだ着れるし。
俺あれけっこう好きだし。
受かっちゃえば髪色もうるさくないらしいし
まあこの色はだめかもだけど。
だめでも俺またこの色にするし。
とりあえず、自由みたいだし受かりたいから
試験の時だけは暗くするかな。
入ってから戻す。」
「ふーん、そっか。
暗い碧見るのはじめてだから楽しみ。」
いつも明るくて色素薄いからね。
「芽依のためにした色だし
芽依が好きっていった色だから
ずっと変えてないしな。」
「東高は髪の毛自由じゃないのに
何にも言われないの?」
「めっちゃ言われる。
けど従う俺じゃない。」
「そうだよね。
それで従ってたら授業もサボらないか。」
「テストさえ出来ればそれで良し。」
「安直。」