突然来た同居人。



もー!遅いよ!ばか!



あたしは5組の担任へ怒っていた。


渡す書類をまとめていなくて少し遅くなったから。


あたしは急いで靴を履き替え、校門へ向かった。



「秋月さん、ちょっといい?」


「え、あたし?」



そこには知らない女の子が一人。


「あのー、あたし急いでるんだけど…。」


その女の子はあたしの言ってることを無視して

あたしの腕をつかみ体育倉庫裏へと連れてきた。



………なんであたしはこんなことに…。


碧待ってるんだけど…。



体育倉庫の裏は細い空間があり、突き当たりは壁。


そして白いフェンスがあり、外からここは見えない。


すごく嫌な予感しかないのはあたしだけ?



「あのー、なにか用ですか?」


「あたし、あなた嫌いなの。


碧くんと付き合ってるのに啓介くんとも仲良くして…

挙げ句の果てに駿くんとも仲良くし始めて。


かわいいからって調子乗りすぎでしょ?」



………またこれ?

中学のときと同じじゃん…。


「別に駿くんと仲良くない。

啓介くんは友達の彼氏なだけ。

それがなんなの?」



「友達の彼氏ねぇ…。」


女の子は少し笑いながらそう言った。


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