突然来た同居人。


「紗希さん?だっけ?

その子がこれ見たら悲しむんじゃない?」



そう言って出したのはあたしが啓介くんに抱えられてる写真。


「それ………ってことはあなたがあたしを?

あの手紙も全部…。」



「そう。あたし啓介くんが好きなの。

前に転んだあたしを助けてくれたの。


それまでは駿くんが好きだったんだけど。


だけど、啓介くんには紗希さんがいることは知ってた。

仕方ないわ。中学のときから付き合ってるなら。

見てるだけでよかった。


でもあなたは彼女でもない、ただの彼女の友達ってだけで

啓介くんと仲良くしてる。それが許せない。


今日は一緒に登校して一緒にサボって

一緒にご飯?

紗希さんと碧くんがいない間に……


二人が知ったら悲しむわね。


こんな魔性女に振り回されて。」



………なんなの。この子。

自分勝手にもほどがあるでしょ…。



「それであたしを突き落としたの?」


「えぇ。しばらく学校に来ないように。


なのに大して怪我してなくて残念。


だから今回は精神的に追い詰めようかと思って。」


………なに?



「あたしが男を怖くしてあげる。」


そういう女の子の後ろには男が二人。


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