突然来た同居人。



コンコン……

「碧、あたし。

開けるよ。」


ドアを開けるとベッドに座って雑誌を見る碧。


「碧、平気?」


「うん。薬効いてるかも。

少し熱下がってて楽。


………それよりなんで駿がいんの。」




「あー……話すと長くなる…。」


「男に襲われそうになった芽依ちゃんを俺が助けたの。」



「襲われそうにって………

どういうこと。」



「あー、それも話すと長くなります…。」



「俺のクラスの武井。

啓介に手紙出してたやつ。

で、芽依ちゃんのこと気に入らないんだと。」



「……そういうこと。

つーか武井って駿のこと好きなんだと思ってた。」



「俺から鞍替え。」



「ふーん。で、なんでお前がいるわけ?」



「お見舞い。」



「なんで俺がここにいるって知ってんの。」



「担任がいってるの聞いた。」



「………なんだそれ…。

それでも教師かよ…。」



「そうだ、これ。

あの件の。」


あたしは碧に頼まれてた書類を渡した。

駿くんがいるから中身は言えないけど…。



「あぁ、さんきゅ。」



「なんだよ、俺には内緒か。

あの件って。」



「あぁ、内緒。

ま、そのうちわかるから。」



………わかる頃には碧はいないんだけどね…。



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