突然来た同居人。



「ちょっとコーヒーでも飲む?

まだ少し時間あるし。」


碧が言った。


「だね。

あそこ入ろ。」


あたしたちは空港内のカフェに入った。



誰も、何も発しない。


静かな時間が流れている。


着々と近づく別れの時間。


あたしは涙をこらえるのに必死だった。





「そろそろ行くか。」


碧がそう言って立ち上がった。



もう…そんな時間か……。



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