突然来た同居人。


あたしたちはゲートの前に来た。



「碧なら余裕だと思うけど元気でな。」


「おう。

芽依のことも頼むわ。

変な男がよりつかないように。」


「はは、まかせとけって。」




「井上も。

芽依のこと頼むな。」



「言われなくても。

あたしの大事な友達ですから。

神波くんこそ、浮気なんかしたら殴るからね。」


「はは、その心配は無用です。」




「………芽依。

ごめんな、また一人にして。」



「ううん。大丈夫。

帰りを待ってるからね。」



あたしはなんとか笑顔で言えた。




その瞬間、碧は空いていた腕であたしを抱き締めた。


「俺ずっと好きだから。

芽依もずっと好きでいて。」



「うん、ずっと好きだよ。

約束する。


碧も、指輪とピアス、取らないでね。」



「うん。約束する。」



そう言ってあたしにキスをして、

碧はあたしから離れた。



「じゃあ行ってくる。

元気でな。」



「……いってらっしゃい!」


「いってきます!」



あたしが笑顔でそういうと

碧も笑顔で返してくれた。


そして、碧の姿が見えなくなった。



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