突然来た同居人。
「もしもし?」
『よ、学校終わったか?』
「うん、今から帰ろうかなってとこ。
そっちは?今日から授業でしょ?」
『今昼休み。
母さんの弁当食ってて、芽依の弁当思い出して。
なんとなく電話した。』
「はは、そっか。」
『クラスどうだった?』
「あ、啓介くんと紗希と駿くんと一緒だよ。」
『へー、ならよかったな。
井上いたなら安心。』
「うん、あたしも。」
その時電話の向こうで
『碧~向島さんが話あるって~。』
『うわ、碧転校二日目でこれかよ!
モテモテだな。』
という声が聞こえた。
………告白かな。
『あー、今彼女とらぶらぶ電話中だから無理~!』
と、碧の大きな声も聞こえた。
『え!碧彼女いんの!?
つーか電話の相手彼女かよ!』
「そ、彼女。
いいだろ。」
『うわ、ずりー!
写真見せろよ!』
『うるせーな、これ。
つか電話中だし黙れ。』
「え!ちょ、碧!
写真見せないでよ!」
『え?もう遅い。』
うわ、最悪じゃん……碧のバカ。
『この子が碧の彼女?
似合わねー!』
『碧にはもったいない彼女だな!』
『うるせーよ!
前の学校でも散々言われたわ!
釣り合ってねーって。
それから真面目になったの!これでも!』
………あの、あたし電話してますけど…。
あたしは会話を聞いて笑ってると
啓介くんが近づいてきた。
「碧?」
「うん、そうだよ。」
「ちょっと代わって。」
あたしは啓介くんにスマホを渡した。