Happy Christmas♪


 私にグラスを持たせ

「乾杯しようか、もう一回」

赤茶色?のカクテルにチェリーが。

「絶対イッキ飲みはすんなよ。かなり強いから舐めるくらいに」

「あ、うん。このカクテルは何?」

「これはキャロル」

「キャロル。女性の名前だね。何で出来てるの?」

「ブランデーとスイートベルモット」

「ふぅ~ん」

よく分からないけど。

お互いのグラスを合わせて

「乾杯」

「乾杯」

一口。

口当たりは甘いけど

「ほんと、強いね」

「あぁ」

隼人お兄ちゃんもミモザを飲み

「お兄ちゃんにはミモザは甘いでしょ?」

「ん。陽菜ちゃんみたいに甘い」

「や、やだ!」

もう! 何てことを言うのよ。

また赤くなるよ。

「クッ」

喉の奥で笑ってるし。

「お兄ちゃん、私はそんな甘いだけの可愛い女ではありません。私よりお兄ちゃんの方が甘いよ」

これ以上、赤くならない為にも反撃しなくっちゃ。

『攻撃は最大の防御』って言うもんね。

「ん、俺は甘いよ。ただし」

えっ?

すっと引き寄せ耳元で

「陽菜ちゃん限定だけど」

「お、お、お兄ちゃん!」

赤くならない為の反撃が撃沈した。

「ハハハ…陽菜ちゃん顔だけじゃなく耳も首も真っ赤になってるよ」

自分でも分かってますって。

こんな恥ずかしいことをお兄ちゃんよくさらりと言えるわね。








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