Happy Christmas♪
「な、なにぃ~!?」
リビングから恭介さんの怒声が聞こえてきた。
あらあら。
「隼人君、言っちゃったみたいね」
「ママ、どうしよう?」
困ったような泣きそうな顔をした陽菜がおろおろ。
「大丈夫だから。さ、とにかく隼人君の援護射撃に行きましょう」
隼人君救出って言うよりも恭介さんがショック死しないうちに。
リビングへ行くと案の定、恭介さんはアワアワしていた。
それに比べて隼人君は落ち着いたもの。
恭介さんには可哀想だけど勝負あったようなものね。
「恭介さん」
「し、志織、は、隼人が陽菜と!」
「志織さん、陽菜ちゃんとのお付き合いを認めて下さい」
隼人君はソファーから立ち私に頭を下げる。
「パパ、ママお願いします」
陽菜も隼人君の横に立ち頭を下げて。
「ひ、陽菜!」
恭介さんはショックから立ち直れなく言葉が出てこないよう。
「隼人君、もちろん本気よね?」
「はい、真剣です」
「陽菜も?」
「はい。本気です」
「陽菜!」
勝負ついたわね。
「恭介さん、二人が真剣な気持ちで付き合うって言うんですから。ちゃんとこうして話しに来てくれた二人の気持ちを大切にしてあげましょうよ」
「……」
「隼人君、陽菜をお願いしますね」
「はい、ありがとうございます」
再び頭を下げる。
ほんと、昔から真面目ないい子なんだから。
隼人君になら陽菜を安心して任せられるわ。
「ママ、ありがとう 。パパも」
恭介さんはまだ賛成とは言ってないけど陽菜にこう言われて抱き着かれたらもう諦めるしかないわね。