Happy Christmas♪



「…菜ちゃん、陽菜ちゃん」

えっ?

「どうした、ぼおっとして?草臥れたか?眠いか?」

「草臥れてないし、もちろん眠くもありません!」

相変わらずお子様扱いなんだから。

「ハハハ…ごめん。でも今夜はやけに自分の中に入り込んでるから」

「そ、そんなことないよ」

いっけない! 隼人お兄ちゃんは目ざとい。

私の考えてることだっていつも直ぐバレる。

ま、隠し事が出来ず顔に出てるらしいんだけど。

「待ち草臥れたんだよね」

香川さんが隼人お兄ちゃんと私の前にグラスとスペアリブと色々とトッピングされたカナッペを置き、シャンパンを注いでくれる。

「そっか、悪かったな」

「ううん、大丈夫だよ。香川さんや佐久間さんが相手をしてくれてたし、ピアノも弾かせてもらってたもん。待ち草臥れてなんかないよ」

慌てて弁解すると

「ハハハ…本当に陽菜ちゃん健気だね。隼人君、陽菜ちゃんを泣かしちゃ駄目だよ」

「か、香川さん!」

もう!何を言うのよ。

「ハハハ…陽菜ちゃん真っ赤」

「香川さん!」

からかいすぎです。

「分かってますよ。絶対陽菜ちゃんを泣かすなんてしませんから」

「お、お兄ちゃん!」

隼人お兄ちゃんも何を言い出すんですか!

今の言葉で頭から湯気が出そう。

私、これ以上は赤くなれないってほど赤くなってるんだろうな。

あ~恥ずかしいったらありゃしない。




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