先輩、私のこと好きになってくれますか?





…あれ?これって……



「あ、気付いた?」



私の視線に気づいたのか、
未だ笑いながらそう言う先輩。



「これ…須田先輩ですよね?」



「正解!」



須田先輩、この頃からはっちゃけてそうだな…。



「大翔先輩と須田先輩は、長い付き合いなんですか?」



「まあね、小学校から一緒なんだ。
それもたまたま、ね」



すごい……。



志望校お互い言ってないのに一緒になった…
ってことだよね。



「2人ともモテてそう…」



「俺は分からないけど、樹はモテてたよ。
ファンクラブとかあったからね」



「ファンクラブ!?」



漫画や小説の中だけのことだと思ってたけど…
実際にあったんだ…すごい人だ。



でも絶対、大翔先輩もモテてただろうし、
ファンクラブあったんだろうなぁ。

だからこそ、元カノさんは女の子たちの逆恨みにあったんだもんね…。


なんだか、私が隣にいて良いのか分からないや。



だってこの位置は、

大翔先輩の元カノさんが居たかった位置で…
それを突然現れた私がいていいはずが、ない。





< 127 / 231 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop