先輩、私のこと好きになってくれますか?
…あれ?これって……
「あ、気付いた?」
私の視線に気づいたのか、
未だ笑いながらそう言う先輩。
「これ…須田先輩ですよね?」
「正解!」
須田先輩、この頃からはっちゃけてそうだな…。
「大翔先輩と須田先輩は、長い付き合いなんですか?」
「まあね、小学校から一緒なんだ。
それもたまたま、ね」
すごい……。
志望校お互い言ってないのに一緒になった…
ってことだよね。
「2人ともモテてそう…」
「俺は分からないけど、樹はモテてたよ。
ファンクラブとかあったからね」
「ファンクラブ!?」
漫画や小説の中だけのことだと思ってたけど…
実際にあったんだ…すごい人だ。
でも絶対、大翔先輩もモテてただろうし、
ファンクラブあったんだろうなぁ。
だからこそ、元カノさんは女の子たちの逆恨みにあったんだもんね…。
なんだか、私が隣にいて良いのか分からないや。
だってこの位置は、
大翔先輩の元カノさんが居たかった位置で…
それを突然現れた私がいていいはずが、ない。