先輩、私のこと好きになってくれますか?
それからクラスの人たちの話すようになって、
新しい友達も増えた。
チャイムが鳴り、ルンルン気分で自分の席に着くと、先生が入ってきた。
「今日は転校生を紹介する」
そんな言葉に、ザワつき始めた。
そんな話、聞いてないよ?
情報がすぐ入る沙耶ちゃんでも
驚いた表情してるし…。
「入れ」
その言葉を合図に入ってきた転校生に、
私の思考は完全に止まった。
「元々この近くに住んでいて、
親の都合で一旦九州に行って
また帰ってきました。
東雲 陽七汰です!よろしく!」
女の子たちのカッコいい〜!という声を聞き流しながら、
転校生を見ていた。
「…あ」
「…っ!」
今、目があった…!!
俯いてればよかった…。
「どうした?知り合いでもいたか?」
「え、まぁ…」
「どいつだ?」
先生、やめて下さい…
「…柚乃」
「桐生か!」
……最悪だ。もう嫌だ。