先輩、私のこと好きになってくれますか?
HRもどうやら終わっていたらしく、
みんなが陽七汰の周りに集まってた。
そして目の前には、心配そうな表情の沙耶ちゃんと、至って普通の理央くんがいた。
「柚乃、あんた、
お昼休みの校舎案内平気なの?」
「え…校舎案内?」
やばい、全然聞いてなかった。
「聞いてなかったのかよ…。
東雲ってやつと知り合いってことで、
担任がお前に校舎案内よろしくって。」
「…やっぱり動揺してたのね?」
「…?どういうことだよ」
理央くんには話したことがなかったっけ。
時間的な問題で詳しくは話せなかったけど、
簡単に説明をした。
「…なんだそれ、意味わかんね」
「まあそれで、東雲は転校して行ったのよ。
だから平和が訪れたと思ってたんだけど…。」
嵐の、予感です。